彼の曲には様々な種類の歌がありますが、大まかには"Yesterday"に代表される美しいラブ・バラード系、"I'm Down"、 "She's A Woman"など激しくシャウトするロックンロール系、"Rocky Raccoon"、"A Fool On The Hill"など、ドラマや夢の世界を歌にしたようなストーリー系の3つの系統の中にほとんど入ると思われます。
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1980年にJohn Lennonが亡くなり、彼は大きな悲しみを乗り越え、1982年にやっと音楽活動を再開します。 なんとソウル界の大物、Stevie Wonderとのデュエット、それも人種差別を反対するメッセージを込めた"Ebony and Ivory"をシングルで発売し、当然のごとく大ヒットを記録しました。 この曲は彼が初めて社会問題をテーマにして作った曲だと思います。 Johnが維持していた姿勢をPaulが引き継いだ形になりました。 この曲が収録されたアルバム"Tug of War(タッグ・オブ・ウォー・綱引き)"も大ヒットしました。
次のアルバムも"Pipes of Peace(パイプス・オブ・ピース)"という反戦メッセージを込めた曲名をタイトルに冠しました。 この歌は二番目にシングルカットされ、イギリスでは堂々のヒットチャート一位に輝きました。 この曲はAmnesty Internationalという国際的な人権擁護団体のチャリティー・アルバム、Conspiracy of Hopeにも提供されました。 (John Mellencamp、Peter Gabriel、 Elton John、 Stingなども参加しています) 戦場での敵国とのラグビーの試合を描いた、ユニークなビデオクリップが話題になりました。
このアルバムでは当時人気が最高潮に達していたMichael Jacksonとデュエットし、シングルカットされた"Say Say Say"も当然大ヒットしました。
他にもいくつかのチャリティーアルバムに参加しました。
1.アフリカの飢餓救済プロジェクト、ライブエイドやキャンペーンチャリティーアルバムFeed the Worldへの参加があり、ライブの方では久しぶりに"Let It Be"を歌いました。
2.麻薬撲滅キャンペーンレコード、Live-In Worldで、オリジナルの"Simple As That"を発表しました。 このアルバムではRingo Starrの語りのような曲、"You Know It Makes Sense"と競演という形になりました。 これらはJohn Lennonの"Cold Turkey"に続くBeatlesのアンチ・ドラッグソングになります。 Paulのアイルランド問題以来、Johnが扱ったのと同じ社会問題を扱った曲になりました。
3.AIDSの子供たちを救うためのアルバム、"Paff Aid" に "Mary Had A Little Lamb" を提供しました。
89年には"Flowers In The Dirt(フラワーズ・イン・ザ・ダート)"を発表し、久々にワールド・ツアーを開始しました。 この時からBeatlesのレパートリーの封印を完全に解いたのでした。 演奏曲延べ数の半数がBeatles時代の曲でした。 ブラジルのリオではスタジアムに18万人の観客を動員し、一つのグループの有料コンサートの観客動員数記録を塗り替えました。 このように彼の30年のキャリアの集大成となるツアーになりました。
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次のアルバム、"Off the Ground(オフ・ザ・グラウンド)"では意識的に自分が関心を持っている問題を歌にしようと努めたそうです。 この時もやはりワールド・ツアーを行い、本当に衰えを感じさせません。 ツアーのオープニングは自然保護を訴えるフィルムであったそうです。 ツアーに大勢の観客を動員するもアルバム、シングルの売れ行きは彼にしてはあまりよくなかったようですが、先行シングル"Hope of Deliverance"のカップリング曲の"Big Boys Bickering"で、論争ばかり繰り広げて、パーティー三昧の無責任なイギリスの政治家を皮肉った歌にF○CKというタブー語を使って、放送禁止になるなど、話題になりました。
次のアルバム、1999年発表の"Run Devil Run(ラン・デヴィル・ラン)ではタイトルソングなどの3曲のオリジナル曲とElvis Presleyの"All Shook Up"をはじめとした彼が昔好んで演奏していた50年代ロックンロールのカバーを収録したアルバムを発表します。 この時にビートルズがデビュー前に演奏していたCavernクラブでのライブを行ない話題を呼びました。 ビデオで発売されています。 ロックンロールのカバーアルバムは以前にも、ロシアで先に発売し、1991年に"Choba B CCCP (Back in the USSR)"というタイトルで発表しています。
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最近はアメリカの若いミュージシャンとアルバム、"Driving Rain"を製作、発表しましたが、発売直前の2001年9月11日に米国で同時多発テロが起き、父親が消防士であった彼はThe Concert for New Yorkを提唱し、Rolling Stones、 David Bowie、 Elton John、Billy Joel、John Mellencamp、Bon Jovi、Backstreet Boys、J'zなど豪華な顔ぶれで行ないました。 その時に発表した曲、"Freedom"を急遽アルバムに追加収録しました。 シングルカットされた"From A Lover To A Friend"はテロの犠牲者遺族へ収益を寄付するチャリティーシングルになりました。
今回も北米を中心にツアーを行い、11月には日本公演が実現しました。チケットは即日完売でした。
また、'02年8月にバッキンガム宮殿の庭で行なわれた英国エリザベス女王誕生50周年記念コンサートのトリを務め、George Harrisonの"While My Guitar Gently Weeps"をEric Claptonと共に歌い、フィナーレではJohn Lennon作の"All You Need Is Love" を出演者全員での大合唱へと導きました。
2005年に "Chaos And Creation In The Back Yard"を発表。完全に一人で歌って演奏したスタイルのアルバムでした。"Fine Line"や "English Tea"などの名曲により彼の存在を改めて見せ付けてくれました。 "Fine Line"は久々のヒット曲となりました。少し美しい高音部に衰えを感じますが、今年65歳なのだから、ある程度仕方ありません。 十分に聞き応えあるアルバムになっています。
2007年、追憶の彼方に〜Memory Almost Full"を発表。 先行シングルは"Dance Tonight"で、このプロモーションビデオにはハリウッド女優ナタリー・ポートマンが出演ということで、話題を呼びました。 始めから3曲、"Dance Tonight" "Ever Present Past" "See Your
Sunshine"と続くノリノ感は気持ちをワクワクさせます。"Mister. Bellamy"は、文字を並べ替えると"Mills Betray Me"(ミルズが私を裏切る)となり、最近48億円もの慰謝料を払ったことで話題になったHeather Millsさんを責めているという話が出たりしました。
ただし、バッキンガム宮殿の大コンサートでは思ったことがあります。 このコンサートには50〜70年代のスーパスターが数多く顔を揃えました。Queen, Joe Cocker, Cliff Richard, Rod Stewart, Elton John,アメリカからは Tom Jones, the BeachboysのBrian Wilson, カナダからはBrian Adams、などなど。 このコンサートを締めくくったPaulですが、もしBilly BraggやカナダのBruce Cockburnが参加を打診されていたらきっと断ってたと思います。ここで、二人の社会に対するスタンスの違いを感じてしまいました。 まあ、そもそもこの二人は皇室から出演依頼を受けることは絶対に無いでしょうけれども。 どちらが良いとというワケではありませんが。
所有CD
アルバム
Tug of War
Pipes of Peace
Give My Regards to Broad Street
Press to Play
Flowers in the Dirt
Back in the USSR
Off the Ground
Flaming Pie
Run Devil Run
Driving Rain
Wingspan
Vanila Sky (Original Sound Track) タイトルソングを書き下ろし収録! 2002. 5. 11.
シングル
All My Trials
その他、海賊盤数枚
My Favorite Songs
Freedom
Beautiful Night
Heaven on A Sunday
Ebony and Ivory
Tug of War
Here Today
What's That You're Doing
Pipes of Peace
Simple As That
So Bad
Say Say Say
The Man
Keep Under Cover
Spies Like Us
No More Lonely Nights
Band On The Run
Mull of Kintyre
Silly Love Song
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