War is sweet to them that know it not.
―戦争は戦争体験のない者には楽しい―

解釈

オランダの人文学者、エラスムス 【Desiderius Erasmus】 のことばとされていますが、彼がラテン語のことわざを引用したのが本当だそうです。
意味は読んで字のごとしです。
米国は数年前、イラク戦争でフセイン政権を武力で打倒してしまいました。 この戦争では多くの民間人の犠牲者が出ました。 純粋に軍と軍だけが戦いあう戦争なんて絶対にありえないということが証明されました。

2001年9月11日の同時多発テロは多くの被害者を出した惨劇になりましたが、米国のアフガニスタンへの報復により、大勢の罪の無い人たちが犠牲になる、新たな惨劇になりました。 アメリカは、戦争の悲惨さを実体験したことがない大統領によって、またまた戦争を起こしました。

日本に住む私たちはその様子をテレビや新聞などのマスメディアを通じて知るだけです。マスメディアも一つ間違えば国家権力の言いなりになり、真実を歪曲することもあります。

しかし、私たち一般人はそれに対して何も出来ません。そういうことにすでに慣れてしまった私たちは、テレビのニュース画面を見ながら戦争の悲惨さを学ぶことは出来ても、どこかテレビ映画の予告編かダイジェストを見ているような感覚でいないでしょうか? それこそ私たちが戦争を体験したことが無いために起こる現象だと思います。 (テレビゲームでバーチャルに体験している人もたくさんいらっしゃるでしょうが。)

実のところは世界のグローバル化が進んだ現代では、たとえ距離が離れたところでの戦争でも多かれ少なかれ影響を受けています。体験した人しか戦争の苦しみが分からないといって、あえて戦争に参加して体験する必要は無いと思います。私たちがするべきことは唯一つ、戦争を阻止するために全力を尽くすことです。何でも平和的に解決する方法を探すことに頭を使おうではありませんか。

日本のことわざでは

戦争は戦争体験のない者には楽しい
War is sweet to them that know it not.


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