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キム・ハノ詩集 9 在日の詩
キム先生が茨城朝鮮初中高級学校で教壇に立っている時になんと、放火事件があり、校舎の一部と学生寮が丸ごと廃墟と化してしまったそうです。 その時の寮の学生の様子をうたっています。

当時、その学校には遠くは北海道からの学生も寮に入って学んでいたといいます。

「臨時寮」
語彙解説
ま冬、ま夜中一時頃
突然「火事だっ!」
夢も寝ぼけも吹っ飛んだ
バケツで水をかけてかけ
消しても消してももう遅い

ばりばり柱が音を立て
黒い煙りに包まれた
あゝ寄宿舎が赤々と
あゝ火だるまの学校が
屋根から炎を吹き上げる

夜明けにこがらし吹き出せば
煙りの中に灰が舞う
残り火チロチロまだ燃える
今夜はどこで宿るのか?
わびしく毛布にくるまった

着のみ着のまま家はなし
やっと見つけた山里の
3キロもある林道
臨時の寮は牛だらけ
毎日もうもう啼いている

立てばぶつかる天井うら
ずらりと寝れば足だらけ
勝手にのせた顔の上
足と足がけんかして
それでもグウグウ寝ていたさ

大雨降れば泥だらけ
下級生の手をにぎり
せまい山道学校へ
かよいながら歌うたい
いつか大人になっていた

夜中に先生と帰るとき
イタチもいたしテンもいた
キツネもさっさと逃げてった
十五夜の空ながめたら
夢がいっぱい広がった

試験になれば気がはって
一つの机何人も
よってたかって勉強し
初級・中級・高級生
よってたかって教えてた

はやく寮が建てばよい
大工さんが何十人
今日も朝からセメントや
木材せっせと運んでる
さあぼくらも手伝おう!

骨組み三倍大きいぞ
新寄宿舎はぼくらの寮
えっさらほっさら汗かいて
大工さんに負けられぬ
元気一杯マラソンだ

鉄筋コンクリ丘の上
ま新しい部屋に移る日は
がんばり通した半年の
一生忘れることのない
嬉しさ、悲しさ、思い出す

農家の人よさようなら
歌い踊った牧草地
牛に別れを告げるとき
生のお乳をありがとう
思わず瞼かすんでた

四階建ての寄宿舎に
旗がヘンポンひるがえる
屋上よりは市内から
はるか彼方の海までが
手に取るように見渡せた

さあ勉強だ、やるぞやる
きっと成績上げなけりゃ
みなさん(同胞)の手で建てられた
心のこもった寄宿舎でみっちり自分を試すのだ

I 生活 より



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同胞(동포) 兄弟姉妹と言っていいくらい、同一言語・風習で結ばれている自国民同士。「どうほう」とも「はらから」とも読みます。朝鮮語では「トンポ」と読みます。朝鮮でこの語を普通に使いますが、韓国ではこの語を共産圏の言葉と見なし、あまり使いません。